高校演劇

2002年11月3日
見に行ってきました。
『ジャンバラヤ』と『夏の夜の獏』という作品なんですが、
どちらも家族モノです。

『夏の夜の獏』感想。

これは家族崩壊がテーマです。
最初から最後まで哀しく、重かったです。
主人公は八歳の男の子。
一番はじめのシーンからすでに家族はバラバラの状態で、主人公は周りが子供に見えてくる。
図書室で知り合った同学年の女子は「それは、魔法にかかっているから」だという。
自分の周りの状況はシェイクスピアの「夏の夜の夢」と良く似ていて・・・
「妖精が三色スミレで魔法をかけたのだ」と。
だから自分の精神年齢は21歳で、一年前に成人したのだと、女の子は言う。
主人公はそれを聞いて自分は成人してしまったから、周りが子供に見えるのだと、確信した。

そんな主人公が唯一大人だと思っているのは家のことをやってくれる「小箱」
お互いが大人に見えるのは二人が本当の恋人同士だと、女の子から聞いていた主人公は「小箱」のことが好きで仕方がない。
そんななか、祖父は死に、家を飛び出していた兄は小箱と結婚するという。
そして両親の離婚。(しかも二人にはそれぞれ愛人がいた)
家は売られ、三つの家が出来た。
間違えて売られた家に帰ってきてしまった主人公は、皆がまだ、仲の良かったころを思い出す。
しかし、物を食べないと思い出せないらしいのだ。
(過食症なのだろうか・・女の子もそうだった)
そこに女の子がやってきて「大人は泣いちゃいけない」だとか「大人は・・」っ言うんですよ。
主人公は「でも、本当は八歳なんだ!君も僕も子供なんだ!!」、
「泣いて良いんだ、思いっきり泣いて良いんだ!!」と叫ぶんですよ。
ぐっときますねェ。
おじいちゃんがなくなったシーンでもきましたけど。
駄目押しでした。
所々にシェイクスピアの台詞もはいっていて。
同級生に「つめ太郎」という少年がいて、その子は凄く子供らしいんですよ。
それが主人公の大人っぽさを引き立ててました。
主人公は友達がやったんですが、さすが上手かったデスネェ。
凄かった。

会場内でも泣いてる方多かったです。
私も最後は涙目。
さすがに泣くわけにはいきませんから。

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